お題:ちっちゃな借金 制限時間:15分 読者:34 人 文字数:491字

借金の形(可愛い)
「ご主人、ご主人、おかえりなさいです」
 小さな足をペチペチと床にうちつけながら、それはたった今帰宅したばかりの私に駆け寄ってきた。
 体長15cm。
 桃色の髪を腰まで伸ばし、私のお手製のクリーム色のワンピースを着ている。
 借金の形にと彼から渡された小人。
 この小ささながら、家事をそつなくこなす。
 真面目で勤勉、そして甘えん坊、加えてこの小ささ。
 可愛くない訳がない。
 目に入れたらさすがに痛いだろうが。
「コートをおかけするのです」
 私がコートを脱ぐと、彼女が両腕を空へと掲げる。
 すると、コートがふわりと宙に浮いた。
 腕を下ろしても、コートは浮いていた。
 この小ささで家事をこなせるのは、この能力が由縁だ。
 車ぐらいまでなら浮かせられるらしく、さらにはかなり器用なこんとろーる
「では、ご夕飯の準備をするのです」
 そう言って、彼女はコート掛けへと走っていく。
 ペチペチと足音を立てて、懸命に走るその姿は何とも愛らしい。
 コートは浮いたまま、その後をついていった。
「二千円の借金で、これは……なんとも得した気分」
 ぽつりと呟いて、私は頬を緩めた。
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