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春の空元気
 今日も銀玉の運は来なかった。考えてみるとパチンコで勝ったのはいつだったろうか。高校卒業式を終えて初めて入ったパチンコ店で大勝ちした。あれから三年。どう甘く見積もっても数百万円の赤字会計だろう。ぐったりした気分にも慣れてきた。麻痺してきたと言ってもいいだろう。「今日は出るだろう」「あの夢をもう一度」毎回、パチンコ店に入るときは気分が高揚している。そして店を出るときの気分も毎回同じだ。「今日はついてなかった」。
 最近はパチンコで負けても下を向かなくなった。前を向いてポケットに手を突っ込んで歩いている。せめてもの悔し紛れだ。
 商店街の真ん中あたり。「本日大安」のノボリ旗が春の陽気にはためいている。ジャンボ宝くじの販売最終日だった。
 ポケットの小銭入れを取り出す。中をのぞき込む。五百円玉が一枚と百円玉二枚、あと少し小銭がのぞいた。
「よし!」
 勢い込んで宝くじ売場のカウンターごしに近づく。
「ジャンボ2枚。バラd
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