お題:愛、それは怒り 必須要素:ボーイズラブ 制限時間:30分 読者:222 人 文字数:893字
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盲信

無償の愛とかいう、そんなチープなものがおれは信じられなかった。おれはまだ大した人生を歩んできた訳じゃない。だが、その短い歩みの中でさえそう言った甘言に散々誑かされてきたし、これからもそうだとばかり思っていたからだ。だけど目の前の彼はどうだ。理由なんかない、だけど僕は君を信じる。僕を信じてくれ、愛しているんだと謳う。おれは恐怖さえ覚える心地でいつも彼を見ていた。何を言っているんだ、こいつは。全くおれと真逆な彼との会話はいつも、まるで宇宙人でも相手にしているかのようで、まったく分かり合えなかった。それでもなぜか、おれたちはいつだって互いの側にいた。ある時彼は屋根の上、星空の下2人きりで並んで座っている時(あるいは、寝転んで星を眺めていた時だったのかもしれなかった)にぽつりと呟いた。僕は僕の事が嫌いだよ。君も僕の事が嫌いだろう。ねえ、僕はね、僕は、本当は大したヤツじゃないんだよ。愛だなんて大層な事を抜かしているが、僕だって君が嫌いな汚い人間の1人だ。君が嫌だといって僕の愛を拒絶するのを知っていても、僕はそれでも君を離してなんかやれない。これだって僕の、薄汚いエゴだ。分かったろう?なあ、それでも君は僕の事を見てくれないのかい?ふざけるなと思った。散々おれの、今までの人生観をぶち壊しておいて、今更お前はおれと同じところまで落ちてこようとしているのか?ふざけるな。そんなのは絶対に許さない。おれに新しい世界を教えてくれたお前を、おれと一緒にするな。お前はもっと綺麗で崇高じゃなきゃいけないんだよ。つい腹を立てて怒鳴るおれを見て、彼はきょとんとしていた。「へえ、ああ、そう。そうか。僕は勘違いしていたみたいだ。僕は今たしかにほんとうの事を言ったけれど、それはきみの気を惹きたかったからなんだ。だけどそんなこと、今更必要なかったなんて。ああ、どうしよう。隠しておくつもりだった。綺麗なきみには汚い僕を見せるつもりなんか一生なかったのに。許してくれ、汚い僕をどうか許してくれないか」何をいってるんだ、やっぱりお前はどこか見当違いな事を言う。お前はまだこんなに綺麗に泣くじゃないか。

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