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お題:小説の中の豪雪 制限時間:15分 読者:394 人 文字数:463字

燃えあがる北極 ※未完

 寒い日には南国の物語を、暑い日には北国の物語を読みたいと思う。それはごく自然な願望だ。燃え上がる図書館の階段を上へ上へと登りながら、わたしは壁面書架に並ぶ本たちの背を撫でていった。もしかすると人生最後の一冊になるかもしれないのだから、最高の偶然が必要だ。容易に決めてはならないし、決め損なってもいけない。この階段もいつまで持ちこたえるか。次の瞬間にも支柱が折れて、私諸ともがらがらと、火の中へ落ちてゆくかもしれないのだ。一階から三階はすべて火に包まれている。出口に辿りつくことはできない。四階の窓から飛び降りたとして骨折死が関の山だ。
「火口みたいだなあ」
 わたしはぼやいた。急激な温度差に育まれた上昇気流が階段に渦巻いていた。手のひらも、背中も、額も、髪も、べったりと汗をかいて気持ちが悪い。どんな夏もここまでひどくはない。
 ふと遠ざかる意識の間に、シャーベットを、とわたしは夢見た。とびきり冷たいシャーベットがいい。わたしは指先に目を向ける。その指が触れている本を、タイトルも確認せずに抜き取る。それが正しいs

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