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お題:猫の許し 制限時間:15分 読者:243 人 文字数:382字

自由は罪も赦しも持たない ※未完
 猫という生きものは、その毛先一本に至るまで、自らが自らの主である。誰の命令も聞かないし、誰の意思も通用しない。たとえ幾万の兵と家臣を従える広大な帝国の王であろうとも、一匹の猫を足元に傅かせることはできない。人の側が跪いて猫のご機嫌を取るか、殺して楽器の皮にでもするか、それ以外に、猫に言うことを聞かせる手段はない。
 だから、多くの国の王が、猫を愛した。
 国において、たったひとり、王に従わず、何の恐れも持たず、ただ自らと美味と遊びだけに関心を持つ、小さな高貴な生きもの。どんなに自由な女性でも、王の前に出て平然とできる者は稀だ。だが猫ならば、平然としていない方が珍しい。

「さあ、おまえは逃げなさい」

 燃える城下を眺めながら、王は自らの膝に丸まっていた老齢の猫を床に下ろした。猫は急に動かされたので、不機嫌そうにふさふさの尾を振り、王を睨んだ。


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