お題:熱い味 制限時間:15分 読者:238 人 文字数:789字
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銀世界と湯気 ※未完
顔に雪が叩き付けられて痛い。
分厚い生地のコートの襟をつかみその痛みから逃れようとするも、根本的に長さが足りない。
あたりを見渡してみるも、一面雪景色。
真っ白な平面から少し黒々とした木がのぞく以外は、何の目印もないだだっぴろい銀世界だ。
私はかじかむ手に息を吹きかけながらなおもあたりを見渡した。
見知らぬ雪国で一人道に迷って途方に暮れていたが、目的は果たさなければならない。
薄い手袋に包まれた左手に握っている大きなカバン。
その中にはある人に見せるために持ってきた、大切な書類が入っている。
「あの人を探さねば……」
自分に言い聞かせるようにそうつぶやくも、吹雪の強風にかき消され言ったのか言わなかったのかもわからない始末だった。

寒さに固まる脚に鞭打ち歩きながら、私はここ一年のことを振り返っていた。
前々から捨てられなかった文筆業の夢に飛び込んでみたものの、自分で思う以上に現実は厳しかった。
納得のいく作品がいくつかつくれたものの、それが読み手を得られる状況になかった現状。
悔しかった。
その状況を打開するために、少ないつてを頼ってこの北国に来たはいいものの、目的のあの人に会うのにこんなに大変な思いをさせられるとは思ってもいなかった。

背後で何かの気配があるのに気づき、私は慌てて振り返った。
するとそこには雪に埋もれた人が、たったいま起き上がった、というような状況で銀世界の中に足を投げ出し座り込んでいた。
起き上がった上半身だけが、雪の覆いから逃れ姿を現している。
頭まですっぽりスキーウエアで覆い、座ったまま、どこか遠くを見ているひとりの男性。
「あ、あの……」
私が声をかけると、うつろな男性の目がこちらを見た。
寒さに真っ赤に染まった顔。
私は驚きと戸惑いでそれ以上声が出せなかった。
すると男性が、
「ああ、もしかして今日来るって言ってた……」
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