お題:オレだよオレ、太陽 制限時間:15分 読者:293 人 文字数:503字

メッセージ、フロム、 ※未完
 
 
 故郷から糸電話を引っ張り続けて、もう何万キロメートルになるだろう。
 僕の故郷である美しい蒼い星と、僕との間には、ぴんと張った一筋の糸が白々と伸びている。宇宙空間のあらゆる障害に耐えぬく、それは世界で一番丈夫な糸だった。


「大丈夫、何があっても、この糸は絶対に千切れない。途切れない。私たちの声は、糸を通じて、いつまでも君のそばにいる」


 僕を送り出す時、みんながそう言って励ましてくれた。そして、僕を含めた全員が、宇宙空間には「絶対」という言葉は「絶対」に存在できない、という掟を心の底から理解していた。その上で紡がれた言葉だったから、それは多分、祈りみたいなものだった。片道切符しか持っていない僕に対しての。


 故郷から離れて、もう何十年経っただろう。
 僕は今でも毎日、糸電話に耳を当て、そっと声を吹き込み、ときどき歌を歌ったりする。
 糸はまだ、伸びているように思える。けれど声は、とっくに聞こえなくなっていた。


 それからさらに何十年。
 全く何も聞こえなくなっていた、小さな白い紙コップが、ある日、小さく震えた。
 眠りに落ちていた僕は目をさまし、そして声の主をみた
作者にコメント

似た条件の即興小説


ユーザーアイコン
真夏の約束 ※未完
作者:匿名さん お題:オレだよオレ、太陽 制限時間:15分 読者:234 人 文字数:435字
太陽の日差しがぎらぎらと自分の体に降り注ぐ。行き先も特に決めていなかった私はぼんやりとした視界の中とにかく前に歩いていた。軽い熱中症だろうか?ひとり足を引きずる 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
寮の夜 ※未完
作者:熊猫 お題:オレだよオレ、太陽 制限時間:30分 読者:213 人 文字数:552字
そうじゃないんだ。明日ここを追い出されるとか、俺が追い出されるまでにしでかしたこととか、そんなことは問題じゃないんだ。だってこの寮にいるやつなんて、ろくでもない 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
ミカン ※未完
作者:匿名さん お題:初めての霧雨 制限時間:15分 読者:2 人 文字数:419字
ちょっとやそっと雨が降ったくらいじゃプールの授業はなくならない。ましてやこんな霧雨じゃ、僕の体温を奪っていくだけ。 八月も終わるのに、まだプールの授業は続く。 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:匿名さん お題:黒尽くめの罪人 制限時間:15分 読者:4 人 文字数:221字
僕は闇夜に乗じて動く。闇に埋もれるように上から下まで全部黒。コーディネートとか買う服の選択にも困らない。すべて黒だからだ。 どうせ暗いんだから色なんてどうでも 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:Ammo_June お題:うわ・・・私の年収、故郷 制限時間:15分 読者:12 人 文字数:1022字
開拓時代とは、基本的にどの年代においてもおおらかな時代である。なんといっても、結果さえ出せばだれもが一夜にして億万長者になれる時代、あるいは終の棲家と安定した 〈続きを読む〉


ユーザーアイコン
作者:にい お題:うへへ、女祭り! 制限時間:15分 読者:9 人 文字数:755字
池の傍に座り込んで餌をやっていれば誰でも人気者の気分が味わえる。水面から口を出してぱくぱくせっついてくる鯉は、我先にとほかを押しのけんばかりの勢いである。 雑 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
デコ弁当 ※未完
作者:雷藤和太郎 お題:怪しい昼 制限時間:15分 読者:16 人 文字数:867字
「あ、ありがとう」 周りのクラスメイトがざわついたのも無理はない。俺の目の前には学年でもかなり目立つギャルが立っていて、その手にはクロスに包まれた弁当が提げられ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:ロケット お題:怪しい昼 制限時間:15分 読者:19 人 文字数:818字
前山丹波駅の東口を出て正面、ホテルニュータンバ沿いの通りを歩いて2つ目の信号を右に。少し狭い路地を進んだところのコンビニエンスストア隣に、そこはある。 気を付 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:むぢから お題:怪しい昼 制限時間:15分 読者:20 人 文字数:833字
勇者、山田花子は暴虐者としても知られていた。魔物たちは山田花子によって見るも無残な目にあい、成敗されていた。その世界の悪は山田花子の名を聞けば即座に震え上がり、 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:Ammo_June お題:怪しい昼 制限時間:15分 読者:15 人 文字数:1134字
ドラッグパーティで、コカイン粉末の後にヘロインタバコを吸った僕は、ジミ・ヘンドリクスが舞台の上でギターを使ってファイア・パーティした時に会場を盛り上げたファイ 〈続きを読む〉

風野 湊の即興 小説


ユーザーアイコン
作者:風野 湊 お題:ぐふふ、虫 制限時間:15分 読者:277 人 文字数:866字
教室の後ろ側はちょっとした密林になっていた。 もしかしたら、一般的な小学校の教室風景とは若干違うのかもしれない。なにせ僕は別の小学校に通った経験がないから自信 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
物思いの省略 ※未完
作者:風野 湊 お題:東京の任務 制限時間:15分 読者:301 人 文字数:1007字
電車を降りる時、いつも、何かの境界線を跨ぐような気持ちになる。 コンクリートのホームと車両の隙間から僅かに覗く薄暗い闇。眼下には、埃と雨に汚れたスポーツドリン 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:風野 湊 お題:フニャフニャの人間 制限時間:15分 読者:408 人 文字数:1073字
さて、これは私が爺さんから教えてもらったことなんだけどね。村境から森に入って半日も歩くと大クヌギがあるだろう。この中に、行ったことがある奴はいるかい?……なん 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:風野 湊 お題:オレだよオレ、太陽 制限時間:15分 読者:293 人 文字数:503字
故郷から糸電話を引っ張り続けて、もう何万キロメートルになるだろう。 僕の故郷である美しい蒼い星と、僕との間には、ぴんと張った一筋の糸が白々と伸びている。宇宙空 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:風野 湊 お題:苦し紛れのブランド品 制限時間:15分 読者:278 人 文字数:558字
なんてこった。飛行機の予約を間違えた。 男は自分の商売道具だけ持って、空港で茫然と立ち尽くしていた。 南イタリアの田舎町から、もっと商売がしやすそうなアジアあ 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:風野 湊 お題:突然の雲 制限時間:15分 読者:255 人 文字数:1381字
吐息が雲に変わるという、そんな意味不明の薬を完成させたと聞いて、久しぶりに先生の研究室を訪ねてみたのです。 まだ馬鹿な研究をやっているんですって、と、笑いなが 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:風野 湊 お題:鋭い略奪 制限時間:15分 読者:274 人 文字数:763字
あまりに細く鋭利な刃で傷付けられると、身体は痛みに気付けないのだそうだ。傷口は視認できない。しかし、それでもしっかりと、組織は傷つけられている。やがて、血液が 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:風野 湊 お題:遅い靴 制限時間:15分 読者:277 人 文字数:978字
「これ、呪いの靴な。履いたら絶対に転ぶし、重いからスピードも出ない。靴紐もすぐに解ける。これを履いて出れば、絶対に、断言してやるけど、紀伊やんが一位を取ること 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:風野 湊 お題:危ない恋人 制限時間:15分 読者:297 人 文字数:709字
アブナイ男しか好きになれない。 そう説明すると、知り合って間もない大体の人間は「ははん」という顔をする。そして言う、なるほどねぇ、振り回されるのが好きなんだね 〈続きを読む〉

ユーザーアイコン
作者:風野 湊 お題:早い克服 制限時間:15分 読者:404 人 文字数:980字
この世界が不幸なのは、誰も彼もがスピードと効率を求めるからだ、間違いない。 通勤快速に詰め込まれたサラリーマンはある朝そう直感し、それが人生の心理であると結論 〈続きを読む〉